アラブの石油王達はハイパーカーで砂漠などの悪路も気にせず走り回っていたが、どうせならオフロード専用車の方が快適に走行できるのは間違いないだろう。
数カ月にわたる予告の後、Lamborghiniはついにオフロード仕様のスーパーカー「Huracán Sterrato(ウラカン・ステラート)」をArt Basel Miamiで公開した。
- Lamborghini: Huracán Sterrato
- Motor1.com: Lamborghini Huracán Sterrato (2023) geht mit 610 PS ins Gelände
Huracán Sterratoが、その8年の歴史の中で最もアグレッシブなバージョンであることは間違いない。最終的な完成品は、Lamborghiniが2019年に初めて披露したラリーコンセプトに非常に近い外観をしている。自動車メーカーのデザイナーが行ったのは、標準のHuracánの車高を上げ、ノーズの補助ライト、ルーフレール、カーボンファイバーのフェンダーアーチ、ブリヂストンのオールテレインランフラットタイヤをカスタムした19インチホイールセットなど、あらゆるオフロード用アクセサリーを装着したことだ。最も大きな変更点は、ルーフにセンターエアインテークが追加されたことで、特に埃の多い環境下でエンジンが呼吸できるようになった。また、アルミ製のアンダーボディ・パネルが、パワートレインやその他の重要なハードウェアを、万が一の事故から保護するのに役立っている。
見た目だけでなく、Huracán Sterratoはオフロード走行性能も問題なさそうだ。エンジンルームに搭載される5.2リッターV型12気筒エンジンは、同社にとって最後の純燃焼エンジンとなる予定だ。7速デュアルクラッチトランスミッションと組み合わされ、4輪にパワーを送り、最高出力602馬力、最大トルク560Nmを発生する。最高速度は260kmだが、オフロード仕様である事を考えれば妥当なところだろう。
オンロードでもオフロードでも役立つその他の機能としては、1.7インチリフトアップされたサスペンションが挙げられる。車高が上がったことで、サスペンションの移動量が増え、走れる地形の種類も増えた。また、Lamborghiniの統合ビークルダイナミクスシステムのアップデート版も搭載されており、Urus Performante(ウルス・ペルフォルマンテ)と同様に、低グリップ状態での走行を容易にするラリーモードが搭載されている。このモードはドリフトも容易にするので、多くのフラカンステラートドライバーが喜ぶと思われる。制動力は、フロントに6ピストンキャリパー付き15インチブレーキ、リアに4ピストンキャリパー付き14インチブレーキが装備されている。
LamborghiniのCTOであるRouven Mohr(ルーベン・モール)氏は、「Sterratoの高速全地形対応コンセプトにより、真のスーパースポーツカーの運転体験とラリーカーの運転の楽しさをユニークに融合させました。Lamborghini車は常に感動を与えてくれます。Sterratoは、新たなドライビングのスリルを提供します。」と述べている。
Huracán Sterratoは、わずか1,499台しか製造しない予定なので、すぐに予定分は売り切ってしまうことが予想される。価格はまだ発表されていないが、270,000ドル程度になるのではないかと予想されている。納車は来年前半に開始される予定だ。
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