Googleの親会社であるAlphabetが金曜日に提出した書類によると、CEOのSundar Pichai氏の2022年度の報酬が、2億2,600万ドル(約300億円)に達し、世界で最も高給取りな経営者の1人になった事が明らかになった。
これは、3年ごとに与えられる株式付与によって価値が押し上げられた物で、2022年の彼の給与のうち、株式付与部分は2億1,800万ドル(約290億円)だった。付与を受けなかった2021年の報酬は計630万ドル(8億4,500万円)で、過去3年間の給与は200万ドル(約2億5,000万円)で推移していた。
Googleを取り巻く環境は激しく変化しており、新興企業OpenAIのチャットボットChatGPTのようなAI製品が、検索におけるGoogleの優位性を損なう恐れがあり、MicrosoftのBingにChatGPTの技術が採用された事により、Googleはかつてないほどの危機感を抱いている。また、より広範な景気の後退も同社に打撃を与え、2022年には株価が39%も下落した。しかし、2023年には19%上昇し、少し持ち直している。
Pichai氏の株式授与は3年間のスケジュールで行われ、2019年にも同規模のパッケージを受け取っている。同年、同氏は2億8,100万ドル(約377億円)を授与されてた。
CEOの報酬は、テクノロジー業界では特に微妙な話題となっている。特に、Alphabetやその他の大手企業で相次いで大規模なレイオフが行われた後でもあり、なおのこと批判にさらされる可能性があるだろう。AppleのTim Cook CEOは、過去2年間それぞれ1億ドルを稼いだことで非難を浴び、2023年の報酬を減額している。
Pichai氏のパッケージは、2022年のAlphabetの他の幹部を大きく上回っている。Googleの知識・情報担当上級副社長のPrabhakar Raghavan氏と、最高事業責任者のPhilipp Schindler氏は、ともに約3,700万ドル(約49億円)を手にした。最高財務責任者Ruth Porat氏の報酬は2,450万ドル(32億8,500万円)だった。彼らの株式付与は年単位で行われる。
1月、Alphabetは、支出を削減し、新たな優先順位を設定するための数ヶ月間の他の措置に続いて、グローバル従業員の6%に相当する約12,000人の雇用削減を開始した。提出書類によると、Alphabet社員の総報酬の中央値は、2022年に279,802ドル(3,750万円)だった。Pichai氏の報酬はその808倍だ。
提出書類によると、報酬パッケージの一部として、AlphabetはPichai氏の個人的なセキュリティに594万ドル(7億9,600万円)を費やしている。
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