Googleは、先日最新のAIモデル「Gemini」を発表したが、同社はこのAIモデルを使って、Google Photoの画像やGoogle検索のテキストなどを分析し、ユーザーのライフストーリーを組み立てる大きなプロジェクトに取り組んでいる事をCNBCが報じている。
CNBCが入手した社内文書によると、このプロジェクトは「Project Ellmann」と呼ばれており、Googleフォトに保存されている写真やインターネットから取得した公開情報など、複数のソースからさまざまな種類のデータを取り込み、よりパーソナライズされたチャットボットを作成することを目的としているようだ。このプロジェクトは、1987年に亡くなった有名な伝記作家Richard David Ellmannにちなんで名付けられた。
Project Ellmannは、AIを使ってユーザーの個人データから伝記を作成する。「あなたの人生を俯瞰することなしには、難しい質問に答えることも、良いストーリーを語ることもできません。私たちはあなたの写真に目を通し、タグや場所を調べ、意味のある瞬間を特定します。一歩下がって、あなたの人生を全体的に理解することで、あなたの包括的なストーリーが明らかになるのです」とGoogleはプレゼンテーションのスライドで述べている。
検索結果を取り込んで、それを理解し、それに関する質問に答える機能は、最新のGeminiモデルによって更に強化される。Project Ellmannは、コンテンツとメタデータからユーザーに意味のある瞬間を特定し、人生のストーリーを伝えることにある。例えば、卒業式や休暇の写真などを見ることで、その人の人生における重要な節目や重要な瞬間を特定することができるだろう。理論的には、Google検索の情報を分析することで、その人がどの大学に通っていたのか、どのような場所に行ったのかといった情報をまとめることもできる。Googleは、個人データを追加して、その人の人生のより詳細なビューを構築するプロセスを説明した。
「LLMがこのような俯瞰的なアプローチに威力を発揮する理由のひとつは、このツリー全体のさまざまな階層から構造化されていないコンテキストを取り込み、それを使ってツリーの他の領域を理解する方法を改善できることです。このLLMは、ツリーの高い位置から得た知識を使って、これがJackの誕生であり、彼がJamesスとJemmaの最初の一人息子であることを推測することができます」と、Googleは例を挙げている。
Project Ellmannは、ユーザーを詳細に分析することで、保存された画像のスクリーンショットを見ることで、人々がどのような商品を買いたいのか、どこに旅行したいのかを予測することもできる。また、ユーザーが最もよく訪問するウェブサイトやアプリを特定することもできる。Googleの方があなたよりもあなた自身をよく理解していると言う日が来るかも知れない。
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