データ&AI企業のDatabricksは、クラウドネイティブのデータレプリケーション・プラットフォームを開発するArcionを買収する事を発表した。
Databricks は Apache Spark プロジェクトをベースとした製品の開発からスタートしたが、同社が今回Arcionを買収する理由は、この技術によって企業がさまざまなデータベースや SaaS アプリケーションから Databricks Lakehouse Platform にデータを取り込むのが容易になるからだという。
「分析ダッシュボード、データ・アプリケーション、AIモデルを構築するには、CRM、ERP、企業アプリなどの記録システムからレイクハウスにデータを複製する必要がある」とDatabricksの共同創業者兼CEOのAli Ghodsi氏は述べた。
Arcionのプラットフォームは、そのデータを “ほぼ瞬時に”利用できるようにし、より速く、より多くの情報に基づいた意思決定を可能にするとのことだ。
このテクノロジーは、20以上の企業データベースやその他のソースとのコネクターを備えた、スケーラブルな変更データ収集(CDC)エンジン上に構築されている。これにより、Databricksプラットフォームに入力された企業のセキュリティ、ガバナンス、コンプライアンス・ルールに従って、顧客のデータレイクハウスに継続的またはオンデマンドでデータを取り込むことができる。
Arcionのブログで、CEO兼創業者のGary Hagmueller氏は次のように述べている:
「AIテクノロジーへの需要が高まるにつれ、パフォーマンスの高いアプリを提供する上で最も難しいのはAIそのものではなく、ソースデータにアクセスするという平凡な作業であることがますます明白になってきました」
「今後、AIから価値を引き出したい企業は、アプリを構築するプラットフォームを適切に選択する必要があることは明らかです。パートナーとして多くのプラットフォームと仕事をしてきた私は、Databricksがそのプラットフォームであると確信している。今回の買収は、その点をさらに証明している。 Arcionを統合することで、Databricksの顧客は、データパイプの構築とメンテナンスの摩擦を軽減または除去し、新しく革新的で非常に価値のあるAIのユースケースを実現できるようになります」。
Databricksは、HPE PathfinderやBessemer Venture Partnersなどとともに、Databricks Ventures部門を通じてArcionにも投資している。
同社は今年初めに生成AIの新興企業MosaicMLも買収しているが、その買収額は13億ドルと言われている。今回の買収は、MosaicMLとDatabricks Lakehouse Platformを統合することで、独自のカスタム機械学習モデルのトレーニングや実行を希望する顧客をターゲットとしている。
Sources
コメントを残す