Cadence Design Systemsは、プリント基板(PCB)の設計を最大10倍高速化する新たなAI技術「Cadence Allegro X AI」を発表した。
システムマザーボードなどのPCBは、電子機器の様々な場所で用いられており、常に特定の仕事をできるだけ低コストで行うように設計する必要がある。
そこでCadenceは、Allegro X Design PlatformでAIを活用することにより、PCB設計において、配置配線(P&R)タスクで、タスクにかかる時間を数日から数分に短縮する、変革的な時間短縮を可能とした。そして、人間のエンジニアが手作業で設計した基板と比較して、同等以上の品質で基板を設計することが可能としている。
Allegro X AIテクノロジーは、物理設計の自動化のためにクラウドのスケーラビリティを活用し、PCBのジェネレーティブデザインを提供しながら、電気的に正しい設計と製造可能な設計を確保する。この新しいテクノロジーは、配置、金属流し込み、クリティカルネットルーティングを自動化し、高速シグナルインテグリティおよびパワーインテグリティ解析と統合されている。また、高速なシグナルインテグリティおよびパワーインテグリティ解析と統合されている。ジェネレーティブAIを使用することで、顧客はシステム設計プロセスを合理化し、PCB設計の所要時間を10倍以上短縮することができるとのことだ。
「Cadenceは、AIとクラウド技術の力を取り入れたシステムデザインソリューションを提供し、最短のターンアラウンドタイムを確保することを約束します。新しいAllegro X AIテクノロジーは、PCBデザインにおけるケイデンスのテクノロジーリーダーシップを拡張し、AIを活用した自動化、エンジン性能の向上、ケイデンスのシステムデザインおよび解析製品ポートフォリオとの統合による生産性の向上を顧客に提供する、変革的インパクトをもたらします」と、CadenceのR&D担当コーポレートバイスプレジデントのMichael Jackson氏は声明で述べている。
「設計者の生産性は、Kioxiaのビジネスの成功にとって非常に重要です。当社のチームは、Cadenceと緊密に連携し、ICパッケージやPCBリファレンスデザインの配置・配線処理をAllegro X AI技術により自動化することにより、設計TATの桁外れな短縮を可能にしています」と、Kioxia後工程技術技師長の田窪 知章氏はプレスリリースで述べている。
Cadenceは、これはAIが人間の仕事を奪うケースではなく、エンジニアの生産性を高めるクリエイティブなパートナーとして機能すると答えている。
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