米国Amazonの返品率は2022年には20%を超え、同社の大きな負担になっている。そもそも返品には、消費者側と小売店側の双方にコストがかかる。まず時間とお金がかかるし、輸送の手間だけでなく、不要になった商品を廃棄することによる環境コストもかかる。しかし、Amazonは、頻繁に返品される商品に警告ラベルを貼ることで、こうしたコストや手間の削減に乗り出すことにしているようだ。
The Informationが報じたように、米国Amazon.comでは、商品が頻繁に送り返される出品に対し、小さな警告ラベルが表示されるようになった。このバナーには、返品が多い商品であることが記載されており、購入前に商品の詳細やレビューを確認するよう促している。そもそもAmazonでは、このような商品でも返品は可能で、ほとんどの商品で30日以内が適用される。しかし、この警告システムは、消費者があらかじめ防げたかもしれない残念な返品を減らすために作られたものだ。
この警告ラベルがあることで、商品選びのリサーチ段階での時間短縮にもつながる。購入前に商品の説明やレビューをしっかり確認する習慣がある方でも、「なぜこの商品は却下されることが多いのか」ということを、まず人の声や雰囲気から判断するのではなく、すぐに確認することが出来る。
Amazonのマーケットプレイスには、安かろう悪かろうの製品が偏在しているため、サードパーティやベンダーの行動が変化することは歓迎すべきことだ。警告ラベルの烙印を押されることで、商品に関する詳細で正直な情報をより積極的に共有することを強いられるかもしれない。このような警告ラベルが広く普及すれば、消費者も望まない返品をすることが減るかもしれない。
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