メーカーの垣根を越えて、スマートホームデバイスの包括的な利用を可能とする標準規格「Matter」が10月に正式に発表されたが、本日GoogleはNestおよびAndroidデバイスがこのMatterのサポートを有効にしたことを発表した。
これにより、AndroidやNestを通して、まだほとんど登場していない他のMatterデバイスをセットアップして制御できるようになる。
Android デバイスのバージョンが 8.1 以上で、Google Play サービス 22.48.14 以降であれば、Matter 対応デバイスと他の Matter 製品やコントローラのペアリングに使用することが可能となる。
Nestデバイスで対応するのは以下の物となる。
- Nest Mini
- Nest Audio
- Nest Hub (first-gen)
- Nest Hub (second-gen)
- Nest Hub Max
- Nest Wifi Pro
- Google Home
- Google Home Mini
また、Googleによると、Nest WifiやNest Thermostat(2020年モデル)など、より多くのNestデバイスが2023年にアップデートされる予定だ。
Matterのリリース後間もない現在、実際に利用できるデバイスは日本ではまだほとんどないため、これから登場する物に対してあらかじめ備えておくという意味にしかならないが、今後対応デバイスが登場すれば、NestやAndroidによってすぐにセットアップすることが可能だ。
Googleはまた、Android上で「Fast Pair」のMatter サポートを展開し、Matter対応デバイスをホームネットワークに「“ヘッドフォン一式をペアリングできるのと同じくらい速く”ペアリングする機能を提供する」と述べている。
デバイスが接続されると、この機能により、Matterデバイスをアプリやスマートホームエコシステムと簡単に連携させることもできるようになる。さらに、Googleは、Nest Wi Pro、Nest Hub Max、Nest Hub(第2世代)をアップデートし、Thread border routerとして機能するようにした。これにより、スマートロックなどの低消費電力デバイスのネットワーキングプロトコルであるThreadをサポートする製品をホームネットワークに接続するために使用することができるようになる。
先日、新製品がMatter接続プロトコルで設計されていることを発表したEveをはじめ、Meross、Nanoleaf、Philips Hue、Tuyaなど、すでに多くのIoT機器ブランドがMattr接続プロトコルへの対応を発表しており、Matter接続プロトコルによる相互運用が可能になる。
加えて、SamsungのSmartThingsデバイスもGoogle Homeアプリから接続できるようになる。また、Matter接続プロトコルの下では、AppleのHomeKit対応IoTデバイスをGoogle Homeアプリから直接利用できるようになり、家庭内でのIoTアプリケーションの構築が容易になるとともに、AmazonのAlexa対応IoTデバイスにも対応する。
全体として、Matterの展開は11月の対応製品の発表の後、ゆっくりと進んできたが、今それが変わるかもしれない。Google はこの分野の最大手のひとつである。同社がこの規格のサポートを追加したことで、Matter を搭載したスマートホームのガジェットが大量に出荷されるのを間もなく目にするかもしれない。
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