NASAの史上最大のロケット「アルテミス1」いよいよ8月29日に月にへ向けて打ち上げへ

NASAは、月面に月面基地を築き、将来的に火星への有人探査ミッションを行うための足がかりとなる、アルテミス計画の第1段階となる、アルテミス1号の打ち上げについて、飛行準備審査を無事終了した。NASA関係者は、審査後の会見で、スペースローンチシステム(SLS)のエンジンの最終チェックが完了した後、8月29日に打ち上げられる準備が整ったことを確認した。

NASA 月ロケット打ち上げへゴーサイン。8月29日打ち上げへ

会見でNASA関係者は、今回の打ち上げについて詳しく説明し、SLSとオリオン(宇宙船)を評価するための純粋なテストミッションであることを強調した。オリオンの、特にその熱シールドの試験が主な目的となる。NASAは、月探査から帰還する際に直面する極度の温度と圧力にシールドを耐えられる試験施設を地球上に持っていないからだ。

会見は、NASAのBob Cabana副長官が「打ち上げにゴー」と意気込み、そのSLSを徹底的に検証したことから始まった。

レビューの結果、「例外」や「反対意見」はなかった。これは、ミッションが遭遇する可能性のある心配な出来事に対するNASAの用語である、と同機関の探査システム開発担当副管理官は説明した。

このミッションは乗組員なしで行われるため、NASAはオリオンを設計の限界を超えてテストすることになる。定格の限界を超えてテストが行われるのは、オリオンの航行システム、誘導システム、推進システムなどがある。

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太陽電池パネルを展開したNASAの宇宙船「オリオン」が月の周りを飛行している様子を表現しているイメージ図(Liam Yanulis/NASA)

また、同ミッションでは、NASAがトランスルーナー・インジェクション(オリオンが平均への直接軌道に乗ること)のポイントまで「押し切る」ことも確認された。これにより、もしクルーが宇宙船内にいた場合、ミッションが中止されるようないくつかの事象を無視することができるようになる。例えば、太陽電池パネルの1つが展開されなくても、オリオンは月への旅を続行し、その他の事象も宇宙船への直接的な脅威がない限り無視される。

先週、SLSとオリオンを発射台に運び出したNASAは、歴史的な打ち上げに向けた2機の準備をほぼ完了させた。しかし、まだいくつかのテストが残っていると、打ち上げ責任者のCharlie Blackwell-Thompson氏は説明する。その中には、移動発射台とロケットをつなぐコネクタの検証や、2つのテストが含まれているとのこと。Blackwell氏のチームは、今年初めに行われたSLSのテストで、すでに後者のテストを実施している。

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2022年6月のロケットのウェットドレスリハーサルの一環として、NASAのクローラー輸送機に搭載されたSLS(画像: Ben Smegelsky/NASA)

しかし、最終的には打ち上げの数時間前に行われる重要な活動によって、実際にSLSが空に飛び立てるかどうかが決定する。これもBlackwell氏が管轄する。彼は以下のように語っている。

コアステージのLH-2や液体水素を補給した後に、水素キックスタートでエンジンの熱を調整する予定です。そして、コアステージのベントバルブを閉めて、圧力をかけます。まずは4インチのQD(クイックディスコネクト)の機能性を確認します。それが正しく動作しているかどうかを確認します。その後、45分ほどキックスタートブリードを行ってからベントブリードに入り、その後にスペシャルプリプレステストを行います。通常はターミナルカウントでは行わず、ウェットドレスで行うのですが、問題が発生したため行うことができませんでした。そのため、打ち上げのカウントダウンに、静止している時間帯を追加しました。

それから、その他のオープンワークについては、パッドフローの観点から言うと、先ほどお話した2つのテストを残すのみとなりました。この2つのテストについては、明日ご紹介します。1つは、安全確認とアームローテーションを行うことです。ハワードが話していた、週末に行った後方格納作業、オリオンのハッチ閉鎖はすでに終わっていますので、あとはRFテスト、安全装置の回転、ブースターの整備、そして打ち上げカウントダウン準備、打ち上げカウントダウン本番を待つばかりです。

6月に行われたSLSの最後のウェットドレスリハーサル(wet dress rehearsal)で、NASAはロケットのコアステージに接続されるロンチタワーのセグメントから水素漏れを発見した。この「エンジンを熱的に調整するための水素キックスタート」は、NASA用語で「ブリード機能」とも呼ばれる。

6月のウェットドレスリハーサルの後、NASAの探査地上システムプログラム担当上級技術統合マネージャーはこう説明している。

ブリード機能とは、コアステージから液体水素を取り出し、エンジンセクションに流してエンジンの入口を冷却することです。エンジンが始動するためには、エンジンの温度と圧力が特定の範囲になければなりません。そのため、タンキングの最中には2つの異なることが起こっていたのです。立ち上がって安定し、燃料を補給した後、ブリード機能を作動させようとしたところ、水素が漏れていることが判明しました。

SLSのエンジンは、1基を除き、スペースシャトルで使用されたものと同じものだが、フライトコントローラーなどのアップグレードが施されており、すべて新品となる。NASAの目標はオリオンを月軌道に乗せることだが、別のミッションプロファイルも用意されており、低地球軌道や高地球軌道で地球を周回したり、月の周りを一周して月帰還の再突入プロファイルを作成したりするものもある。

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高温燃焼試験中のRS-25エンジン(画像:NASA)

アルテミス1号がすべての試験基準を満たした場合、次のミッションは、このプログラムにとって初の有人打ち上げとなる。このミッションでは、宇宙飛行士は月に着陸はしないが、月の周りを回ってから地球に帰還する。続くアルテミス3ミッションでは、21世紀最初の月面着陸となり、宇宙飛行士はまずNASAの月面ゲートウェイに停泊し、その後SpaceX社の月着陸船「スターシップ」で月面に向かうことになる。

アルテミス1号の打ち上げウィンドウは、今週月曜日の午前8時33分(米国東部時間)にオープンし、2時間利用可能となる。打ち上げと月への投入後、42日間宇宙で過ごした後、地球に帰還する予定だ。

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この記事を書いた人

TEXAL管理人。学校の授業でMS-DOSを使っていたくらいの年代。Windows95の登場で衝撃を受け、テクノロジー業界に興味を持つ。以来ガジェット・ゲーム情報を追い続けてうん十年。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題も大好き。

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