アマゾンがプラマリーヘルスケア企業のOne Medical(ワン・メディカル)を約39億ドルで買収すると発表した。同社はこの買収により、ヘルスケアを「再発明」し、「今後数年間でヘルスケア体験を劇的に向上させる」ことができると、アマゾンヘルスケアサービスの上級副社長、ニール・リンゼイ氏は述べている。
Amazon : Amazon and One Medical Sign an Agreement for Amazon to Acquire One Medical
TechCrunch : Amazon is buying primary care tech provider One Medical for $3.9B
医療分野への参入に強い意欲を示すアマゾン
ワン・メディカルのCEOであるアミール・ダン・ルービン氏は、この取引はアマゾンの「顧客へのこだわり」とワン・メディカルのヘルスケア技術や専門知識を融合させる機会を意味すると、声明で述べている。ルービン氏は取引完了後もCEOにとどまり、アマゾンは1株あたり18ドルで全額現金取引により同社を買収する予定だ。この取引は、連邦反トラスト法規制当局の承認が必要であり、ワン・メディカルの株主の承認が必要だ。
ワン・メディカルは、親会社の1Life Healthcareが所有し、2007年にサンフランシスコで設立された。クリニックや24時間対応のオンライン診療で患者の健康相談に対応するサービスを展開しており、最新の四半期決算によると、現在、25の市場に188の診療所を持ち、全米で8,500以上の企業顧客を抱えているとのことだ。直販型の会員制モデルを採用しており、パンデミック開始以降、オンライン診療に大きく舵を切った。同社は2020年に上場した。
アマゾンは近年、ヘルスケア分野を深く掘り下げ、実店舗のヘルスケアクリニックの存在感を高め、遠隔医療サービス「アマゾン・ケア」を拡大している。また、2018年にはオンライン薬局のピルパックを買収している。アマゾンが以前、バークシャー・ハサウェイとJPモルガンと共同で従業員の医療を破壊するために立ち上げたベンチャー、ヘイブンは、3年後の2021年に破たんしている。ワン・メディカルの買収の動きは、より広範な医療分野に飛び込もうとするアマゾンの野心を示している。
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