Apple M1は、2020年後半に発売となったMacBook Air、MacBook Pro 13、Mac Miniに搭載されているAppleのSoC(System on a Chip)だ。M1は4つのパフォーマンスコアと4つの高効率コアに分かれた8つのコアを搭載している。
パフォーマンスコアは、192KBの命令キャッシュ、128KBのデータキャッシュ、12MBの共有L2キャッシュを提供する。Appleによると、これらのコアの性能は、(2020年後半に)市場に出回っているどのコアよりも優れているはずだという。
4つの高効率コアは小さく作られており、128KBの命令キャッシュ、64KBのデータキャッシュ、4MBの共有キャッシュのみを提供する。
クロックは、高効率コア(Eクラスタ)が600~2064MHz、パフォーマンスコア(Pクラスタ)が600~3204MHzで動作する。
M1には、MacBook Air用のパッシブ冷却式10Wと、MacBook Pro 13およびMac Mini用のアクティブ冷却式高速の2種類のTDPバリエーションが存在する。
M1に搭載された統合グラフィックスカードは、8コア(エントリーモデルのMacBook Airは7コア)で、ピーク性能は2.6TFLOPSとなる。Appleは、発表時点で他のどのiGPUよりも高速であるとしている。
さらに、このSoCには、ピーク性能11TOPSの高速16コアニューラルエンジン(AIハードウェアアクセラレーション用)、セキュアエンクレーブ(暗号化用など)、統合メモリアーキテクチャ、Thunderbolt / USB 4コントローラ、ISP、メディアデおよびエンコーダが統合されている。
Apple M1は160億個のトランジスタを含み(A12Z Bionicの100億個から増加、したがってi7-1185G7のようなTiger Lake-Uチップの2倍の量)、TSMCの5nmプロセスで製造されている。
Apple Mシリーズ | |
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シリーズラインナップ | Apple M1 Ultra Apple M1 Max Apple M1 Pro Apple M1 Pro 8-core Apple M1 |
クロックレート | 2064〜3200 MHz |
1次キャッシュ | 2 MB |
2次キャッシュ | 16 MB |
3次キャッシュ | 16 MB |
コア/スレッドの数 | 8/8 |
トランジスタ数 | 160億個 |
製造技術 | TSMC 5 nm |
特徴 | ARMv8命令セット |
GPU | Apple M1 8コアGPU |
64ビット | 64ビットサポート |
アーキテクチャ | ARM |
発表日 | 2020年11月10日 |