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ChatGPTの出現がNVIDIAの窮地を救う

AIチャットボット「ChatGPT」の人気が急上昇する中、思わぬ会社が好景気に沸いている。ゲーマーにとってはお馴染みのNVIDIAだ。同社の株価は1か月で40%も上昇しているのだ。

ChatGPTをはじめとする言語・画像・動画生成ツールは、AI処理能力に大きく依存しており、そこにNVIDIAの大きな強みがある。同社は超高速ゲーム用GPUで有名になったが、AIもまた同社の強みであり、近年、より大きな成功を収めている分野でもある。NVIDIA は、Intel や AMD といった競合他社に対して、AIの分野で大きな優位性を持っていることは間違いない。

NVIDIAは現在、Hopper H100とAmpere A100アーキテクチャで、地球上で最速のAI GPUを持っている。両チップは軍事用途に使用される可能性があるため、ロシアと中国市場への輸出は禁止されているが、同社は今でも中国市場で性能を意図的に落としたものを提供している

これらのツールだけでなく、NVIDIAもGPUで優位に立つデータセンター、クラウド、自動車セグメントでも、より高速なAIパワーへの大きな需要がある。同社はわずか1カ月で40%以上の大幅な成長を遂げ、現在の株価は45%以上(今月)の驚異的な伸びを示している。

Bloombergの報道によると、NVIDIAのCEOであるJensen Huang氏は、今年、51億ドルの資産を増やし、他の米国の億万長者の中で単独で最も多く、「最大の増加率」を記録した。Jensen Huang氏は現在、米国のビリオネアリストの80位にランクインしている。

NVIDIAは米国による中国への制裁によってGPU出荷を制限されたことで、売上が大きく落ち込み、また最近まで続いていたマイニング需要によるGPU特需も終わり、ゲーミングGPUの売上も大きく落ち込むことが予想されていたが、ChatGPTの出現で風向きが変わりそうだ。

Citiのアナリストは、ChatGPTが成長を続け、それがさらに2023年を通してNVIDIA GPUの売上を増やす可能性があると示唆している。売上高は30億ドルから110億ドルの間と推定されている。Bank of AmericaとWells Fargoの他のアナリストも、AI/ChatGPTビジネスを取り巻く人気からNVIDIAが利益を得ることになるだろうと述べている。全体として、現在回復段階にあるPC市場において、成長の余地があり、プラスの収益を計上することができるため、今後の四半期におけるNVIDIAにとって良い兆しとなる。


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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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