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Intelのオレゴン州のメガラボ建設を取りやめ

Intelは、昨年5月、オレゴン州ヒルズボロで7億ドルをかけて建設する計画であった、研究所の計画を取り下げた。

18,580平方メートルのヒルズボロ研究所は、持続可能なデータセンター技術に特化した施設となることが決まっていた。

同社は当時、この場所でIntelのデータセンター製品をテストし、顧客向けの技術ショールームを提供しながら、暖房、冷却、水の使用などの分野を検討すると述べていた。

ここで計画されていた主要な開発の中には、液浸冷却システムのオープンリファレンスデザインがあった。その名が示すように、液浸冷却では、システム全体を誘電体液の入った浴槽に浸すことになる。アプリケーションプロセッサやGPUなどのコンポーネントから出る熱は、液体に取り込まれ、液体対液体の熱交換器か、3M社などが開発した特殊な二相流体の蒸発によって放熱される。

液浸冷却は、数十年前に始まった技術であり、目新しいものではないが、規格が統一されていないこともあり、大規模な導入は困難であった。

しかし、チップの温度が上昇するにつれて、液浸冷却は近年、主流となりつつある。参考までに、Intelのデータセンター用シリコンは、CPUで350W、GPUとAIアクセラレータで600Wを超えるようになっている。また、液浸冷却は、システムで発生する熱を100%捕捉して除去することができる、非常に効率的な冷却方法だ。

Intelは、この液浸冷却技術に関する取り組みについて、今後どうしていくのか興味深いところだ。

「私たちは、複数の取り組みを通じて、コストの削減と効率性の向上を目指しています。これには、すでに進行中のオレゴン州でのデータセンター研究開発を継続するための、より費用対効果の高い不動産オプションの検討も含まれます」と、Intelの広報担当者Penelope Bruce氏はOregonliveに語っている。

Intelは、同地で行う予定だったデータセンターの研究はまだ行う予定だと主張したが、どこで行うのか、専用施設がないことによる影響があるのかについては明らかにしなかった。

Intelは昨年、100億ドルの支出削減の一環として、「相当数の」従業員を解雇すると発表した。また、イスラエルに計画していた2億ドルの研究施設も取りやめている


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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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