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Windows 7は5MHz Pentium CPUでも動作する超軽量OSだった

MicrosoftのWindows 7は、不評であったWindows Vistaで失った信頼を取り戻した優秀なOSとして知られている。

その人気の理由の1つは、なんと言ってもその軽量さだろう。それまでのVistaが重くて嫌われていて、キビキビ使えることを目指して作られたこともあり、システム要件も最小限の物で十分な動作が可能だった。1GHzのシングルコアCPUと1GB(32ビット)/2GB(64ビット)のシステムメモリがあれば十分満足のいく物なのだから驚きだろう。また、これだけ低い要件にもかかわらず、64ビットモードでは最大256コア/スレッドをサポートするように設計されており、かなり先進的でもあった。

TwitterユーザーでWindows愛好家のNTDEVは、Windows 7の動作速度を調べるために、公式要件の200分の1である5MHz Pentium-Sプロセッサと128MBのRAMでWindows 7を動作させてみる実験を行った。まず、下の画像で、Pentiumチップが50MHzで動作していることが確認出来るだろう。ちなみに、LogonUIが50MHz以下ではロードを拒否したことから、まずは50MHzで動作させ、テストを実施した仮想マシンである86Boxのソースコードを編集することで、5MHzを実現している。

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(Credit: NTDEV)

同氏はこのほかにも、いくつかの大きな改造を行った。OOBEフォルダ(c:industwindowsxxsystem32フォルダ)をすべて削除し、レジストリをいじって「擬似OOBE状態」をエミュレートしている。また、BCD(起動設定データ)をいじり、「Windowsを通常起動する」オプションを選択してもセーフモードで起動するようにした。さらに肥大化を防ぐため、GUI要素も無効化した。

NTDEVは、約28分後にWindows 7 Ultimate build 7601 SP1の起動に成功した事を報告している。WCPUCLKまたはReal TIme Clock Checkerでシステムが確かに5Mhzで動作していることが確認され、システムは安定している事が分かるだろう。

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この苦労の様子は、下記の動画から確認出来る。


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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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