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HTCが次世代ヘッドセットの一部を公開、カラーパススルーや深度センサー搭載が明らかに

HTCがCESでAR/VR対応の新たなヘッドセットを発表するようだ。同社がThe Vergeに提供した最初の画像からは、これまでのヘッドセットとは異なり、どこかゴーグルに近いデザインが垣間見える。

HTCがまだ名前も発表していないこのデバイスは、前面と側面にカメラを搭載しているようだ。HTCのグローバル製品責任者であるShen Ye氏はThe Verge誌の取材に応じ、いくつかの詳細を明らかにしている。

まず、同氏が語るところによると、この新しいヘッドセットは、フルカラーパススルー機能を搭載するとのことだ。つまり、ヘッドセットを外すことなく、周りの現実の世界をカラー映像で認識出来る機能を持っており、そこに映像を重ねて、より没入感のある複合現実体験が実現できると言うことだ。フルカラーパススルー機能はMeta Quest Proも搭載しているが、HTCの次世代ヘッドセットがそれと異なるのは、“深度センサー”の有無だという。Meta Quest Proにはこの深度センサーが搭載されてない。このセンサーは、物理環境の効率的、精密な測定を可能にし、より詳細なマッピングを実現する。

なお、Meta Quest Proが売りにしている、アイトラッキングやフェイストラッキングの有無については現時点では明らかにされていない。

さらに、このヘッドセットはライバル機種よりもダイナミックレンジが広くなるようだ。それにより、コンピューターや携帯電話の画面上のテキストもヘッドセットを外すことなく、より簡単に読むことができるようになる可能性があるとのこと。これも、Meta Quest Proでは不可能なことだ。

HTCによれば、1回の充電で2時間の使用が可能で、コントローラは6DoFとハンドトラッキングを備えている。ヘッドセットは単体で使用できるほか、PCに接続してより高度なVRゲームを楽しむこともできるとのことだ。また、その気になれば、エクササイズやエンターテインメント、生産性向上のために使うこともできるという。

また、HTCはThe Vergeに対し、このヘッドセットは暗号化されたローカルパーティションにデータを保存することでユーザーのプライバシーを保護することを示唆した。これは、Metaのヘッドセットがフェイストラッキングやアイトラッキングのデータがサーバーに保存され、社外の開発者に提供される可能性があり物議を醸した事に対するものだろう。

価格や入手方法はまだ不明だ。同社は、1月5日にこのデバイスを公開する予定としている。

HTCのグローバル製品責任者であるShen Ye氏は、「デザイン面だけでなく、技術面でも我々が成し遂げたこれらの進歩をすべて取り込み、消費者にとって意味のある、魅力的なものに作り上げることです」と語っている。

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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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