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片頭痛を起こす人の脳内の急激な変化が初めてMRIで確認された

矢印は、慢性片頭痛患者(左)の脳で、健常対照者(右)と比較して血管周囲の空間が拡大していることを示している。(Credit: RSNA and Wilson Xu)

雨の日は片頭痛に悩まされる事が多いと言う人もいるのではないだろうか。かくいう筆者も、この原稿を書いている前日は1日雨でひどい片頭痛に悩まされており、そんな時に届いたホットな話題と言う事で是非ご紹介したい。

片頭痛は何らかの理由で脳の血管が急激に拡張して起きると言われているが、今回、超高解像度MRIを用いて、研究者たちは、片頭痛を経験している患者の脳内で、実際に血管周囲腔(脳の血管の周囲にある液体で満たされた空間)が異常に拡大していることを発見した事を報告している。

「慢性片頭痛と前兆のない片頭痛の患者では、半月状中枢と呼ばれる脳領域の血管周囲に著しい変化が見られます。このような変化はこれまで報告されたことがありっません。」と、ロサンゼルスの南カリフォルニア大学ケック医学部の医学博士候補である研究共著者のWilson Xu(ウィルソン・シュー)氏は述べている。

研究者たちは、来週開催される北米放射線学会(RSNA)の年次総会で研究結果を発表する予定とのことだ。

片頭痛は、一般的な神経疾患に分類される。激しい頭痛を伴い、多くの場合、頭の片側が侵され、激しい痛み、ズキズキする痛み、脈打つ痛みが生じる。また、光や音に敏感に反応し、吐き気や嘔吐を伴うこともある。

日本神経学会によると、片頭痛は、日本では約10 人に1人いると言われ、男性の 3.6%、女性の 12.9%が悩みを抱えているとのことだ。

研究チームは、超高磁場7T MRIを用いて、片頭痛と血管周囲腔の拡大との関連性を検討した。また、片頭痛の種類によって微小血管の構造的な変化がどのように生じるかを調べるために、スキャンを比較した。

fig 5
脳MRIの撮影をする患者を準備する技師 (Credit: Radiological Society of North America)

「我々の知る限り、本研究は、片頭痛による脳の微小血管の変化、特に血管周囲の空間を研究するために、超高解像度MRIを用いた最初の研究です。7T MRIは、他のMRIタイプよりもはるかに高解像度、高画質で脳の画像を作成できるため、片頭痛後に脳組織で起こるはるかに小さな変化を実証するために使用できるのです。」とXu氏は述べている。

Cerebral microbleeds
脳微小出血は、丸く暗い病変として可視化される。(Credit: RSNA and Wilson Xu)

被験者は25歳から60歳までで、慢性片頭痛患者10名、前兆のない片頭痛患者10名、年齢をマッチさせた健康対照者5名であった。なお、明らかな認知障害、脳腫瘍、頭蓋内手術の既往、MRIの禁忌、閉所恐怖症を持つ被験者は含まれていない。

解析の結果、片頭痛の患者は、白質の中心部分である半月状の血管周囲の拡大した空間の数が、健常対照者に比べて有意に多いことが明らかになった。さらに、半月状の血管周囲腔の拡大量は、片頭痛患者の深部白質高密度化の重症度と関連していた。

「我々は、慢性片頭痛と前兆のない片頭痛を調査し、どちらのタイプの片頭痛でも、半月状中心部で血管周囲の空間が大きいことを発見しました。片頭痛のある患者とない患者で、白質病変の重症度に有意な変化は見られませんでしたが、これらの白質病変は、血管周囲腔の拡大の有無と有意に関連していました。このことは、血管周囲腔の変化が、将来、より多くの白質病変の発生につながる可能性を示唆しています。」と、Xu氏は述べている。

Xu教授らは、今回の研究が、片頭痛の診断・治療法の開発に関するさらなる研究の道を開くものと期待している。

「今回の研究結果は、脳の微細な血管や血液供給の変化が、異なる片頭痛のタイプにどのように寄与しているかを調査し続ける、将来の大規模な研究のヒントになるかもしれません。最終的には、片頭痛の診断と治療のための新しい個別化された方法を開発するのに役立つかもしれません。」と、Xu教授らは、今回の研究が、片頭痛の診断・治療法の開発に関するさらなる研究の道を開くものと期待している。

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この記事を書いた人

TEXAL管理人。学校の授業でMS-DOSを使っていたくらいの年代。Windows95の登場で衝撃を受け、テクノロジー業界に興味を持つ。以来ガジェット・ゲーム情報を追い続けてうん十年。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題も大好き。

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