Rolex(ロレックス)、 Patek Philippe(パテック・フィリップ) 、Audemars Piguet(オーデマ・ピゲ)は、ここ数年投資人気も後押しし、今年の5月まで、価格がどんどん上昇していた。だが、そこがターニングポイントとなり、徐々に価格が下がり始めている。今後も需要を供給が上回り、中古市場での在庫が急増し続ける中、価格はさらに下がると予想されている。
- Buisiness of Fashion: Rolex Prices to Drop Further as Supply Surges
Business of Fashionでは、モルガン・スタンレーによる最新の四半期報告書によると、Rolex、Patek、APの最も人気のある時計の価格は、4月のピーク以降、流通市場において劇的に低下しているとのことだ。例を挙げるならば、Rolexの人気モデル「Daytona(デイトナ)」の価格は21%、Patek Philippeの「Nautilus(ノーチラス)」の価格は19%、Audemars Piguetの「Royal Oak(ロイヤルオーク)」の価格は15%も下がっているという。この傾向は、この3ブランド以外にも及んでいる。例えば、VACHERON CONSTANTIN(ヴァシュロン・コンスタンタン)の「Overseas Ref.4500V/110A-B483」は、この4月の流通市場ではピーク時に比べると25%も安くなっているとのことだ。
モルガン・スタンレーによれば、この価格低下の理由は明白だ。供給が需要を上回っているのだ。「中古時計販売業者や個人の時計投資家が在庫を処分した結果、時計流通市場の在庫が大幅に増加していることに気付いた」とモルガンは報告している。
ただ、価格が下がったとはいえ、中古市場におけるこれらの時計の相場は、まだ小売価格をはるかに上回っている。例えば、前述のOverseasのオリジナル小売価格に比べると2割以上高い。PatekのNautilus Ref.5711Aの価格も、価格が下がったとは言え、中古市場ではまだ正規価格の5倍近い価格で取引されているものもあるという。
さらに、特定のブランドは、逆に価格が上がっているようだ。例えば、BVLGARI(ブルガリ_は1%、A. Lange & Söhne(ランゲ&ゾーネ)は3%、Girard-Perregaux(ジラール・ペルゴ)は5%、中古市場で上昇している。