人間にとって重要であるにも関わらずこれまで軽視されきた睡眠については、近年様々な研究が進められ、その重要性が徐々に認知されつつある。新型コロナウイルスのパンデミックは社会に様々な変化をもたらしたが、今回Samsung(サムスン)の公開したデータによれば、パンデミックは人々の睡眠にも大きな変化をもたらしたことが明らかになった。
Samsungと韓国国立睡眠財団は最近、パンデミックが私たちの睡眠習慣にいかに変化をもたらしたかを示す共同研究の結果をリリースした。
それによると、パンデミック前よりも就寝・起床時間が遅くなり(6分増加)、睡眠時間も長くなっている(約6分増加)、つまり、人々がベッドで眠ろうとしている時間が長くなったことが明らかになったのだ。これ自体は素晴らしいことなのだが、奇妙なことに、ほとんどの人にとって、全体的な睡眠効率(ベッドで寝ている時間の割合)が、実際には減少している(およそ87.86から87.79)ことも示されている。
さらに、この研究によると、男性は女性に比べて睡眠効率の低下が大きく(1.41低下)、年齢とともに睡眠効率も低下するようだ(19歳の88.14から70歳の86.30まで)。面白いのは、20歳から39歳の人は、パンデミック前に比べて実は睡眠効率が上がっていることが判明した。これは、睡眠時間と睡眠効率の両方が上昇した唯一の年齢層となる。やはり一番アクティブな年代が、外出規制の影響を強く受けたと言うことだろうか。
Samsungの研究では、16カ国でパンデミックによって人々の睡眠習慣がどのように変化したかも測定している。残念ながら日本のデータは見られないが、これは同社のGalaxy Watchの普及率なども関係しているのかもしれない。測定した地域の中で、睡眠効率が最も低下したのはアメリカだった。フランスはパンデミック前後ともに依然として睡眠時間が最も長く、アルゼンチンはパンデミック後に最も睡眠効率が高くなっている。
実際に睡眠時間の増加が最も大きかったのは韓国で、パンデミック前から後にかけての睡眠効率の伸びが最も大きかった地域はインドネシアである。
Samsungは、研究発表の中で、Galaxy Watchユーザーがスマートウォッチを使って睡眠をよりよく追跡し、改善する方法について、いくつかのヒントも与えている。
- 自分の睡眠パターンを記録する:Sleep Scoreは、深い眠りやレム睡眠に入るタイミング、睡眠と目覚めの時間の変化などを詳細にデータ化します。
- 睡眠の質をより良く理解する:血中酸素濃度モニターといびき検知機能により、あなたの睡眠パターンだけでなく、健康全般についてより詳しく知ることができます。
- 睡眠トレーニングプログラムを試す:スリープコーチングでは、睡眠を理解し改善するために、8種類の睡眠シンボル動物に代表されるあなたの実際の習慣に基づいた、オーダーメイドの睡眠ガイドプログラムを受けることができます。
- 理想的な睡眠環境を整える:睡眠は「どこで」「どのように」とるかが重要であることから、自宅の温度や照明を自動設定し、理想的な睡眠環境を整えましょう。
同社が提案したように、Galaxy Watchのユーザーは、Sleep Scoreを使って、さまざまな睡眠サイクルに入るタイミングや、睡眠時間と起床時間の変化など、自分の睡眠に関する詳細なデータを受け取ることができる。
Galaxy Watchのユーザーは、血中酸素濃度モニターやいびき検知機能を使って、自分の睡眠パターンを理解し、健康全般について知ることができる。また、睡眠コーチングを利用することで、その人専用の睡眠ガイドプログラムを提供することも可能だ。