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40億ドルの仮想通貨詐欺の主犯格「クリプトクイーン(仮想通貨の女王)」がFBI10大指名手配犯リストに登録

「OneCoin」という偽の暗号通貨を使い、およそ40億ドル(5,000億円)もの資金をだまし取り、2019年に電信詐欺や証券詐欺など8件の訴因で起訴された、「Cryptoqueen:クリプトクイーン(仮想通貨の女王)」ことRuja Ignatovaは現在も行方をくらませているが、今回女性として唯一FBIの10大指名手配犯リストに登録されているようだ。

史上最大のネズミ講の1つとなったOneCoin詐欺

FBIはRuja Ignatovaの名前を最重要指名手配犯リストに載せた。これは、被害者から40億ドルもの金額をだまし取ったとFBIが考えているOneCoin詐欺で彼女が果たした役割のためだ。Ruja Ignatovaは、実際には存在しないOneCoin暗号通貨に投資するよう人々を説得する際に、主要な役割を果たしていたとされている。

OneCoinはブルガリアを拠点として2014年に設立された企業だが、同社は、マルチ商法的な手法で、「OneCoin」という、実際にはブロックチェーンで保護もされていない、何の価値もない暗号通貨について(そもそも暗号通貨に価値があるかはまた別の議論だが)、他の人にOneCoinを購入するように説得し、成功すれば、紹介したユーザーに手数料が払われるとして、巨額の資金を集めていた詐欺行為の中心的役割を果たしたとされている。

OneCoinは、2014年から2016年までの短期間で、33億5300万ユーロ(約37億ドル)の収益を上げていたとのことだ。

Reutersによると、連邦検察官はOneCoinを「史上最大のネズミ講の1つ」と呼んでいる。FBIは、Ignatovaの逮捕につながる情報に対して10万ドル(1,350万円)を提供するとしている。

ジャーナリストで、何年もこの事件を調査してきたJamie Bartlett氏は、今回のFBI発表により、彼女が逮捕される可能性が高まったと述べている。

Bartlett氏は、Ruja Ignatovaを追跡するのが非常に困難だった理由の1つは、彼女が少なくとも5億ドル(650億円)を所持しており、その大金を使って、あらゆる手段で身を隠しているからだと述べている。

「彼女は高品質の偽身分証明書を持っており、外見を変えていると考えられる」と述べており、またや生きていない可能性も示唆している。

OneCoin詐欺の中心人物の1人であるMark Scottは、昨年の夏に起訴され、最大20年の懲役を言い渡されている。Ignatovaは20年の懲役だけでなく、5つの別々の罪状で追いかけられているとのことだ。彼女がすべての点で有罪とされた場合、合計で最大85年の懲役になる可能性がある。

ちなみに、公式にIgnatovaが目撃されたのは、2017年にブルガリアからギリシャに向かう便に搭乗したのが最後とされている。それ以来行方不明とのことだ。

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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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