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GoogleがARヘッドセットの改善のためMicroLEDディスプレイ企業を買収

本日、Googleが発表した内容によるとXR(AR、VR、MR)ヘッドセットを構築する上で重要なテクノロジーの1つである、MicroLEDテクノロジーのスタートアップである、Raxiumを買収したことが明らかになった。

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この記事の要点
  • Googleによって、MicroLEDテクノロジーのスタートアップRaxiumが買収された
  • Raxiumのディスプレイ技術は、世界最高性能の効率で、現在の世界記録の5倍以上の効率を誇るという
  • Raxiumが取り組むモノリシックRGBマイクロLEDディスプレイは、マイクロLEDの製造コストを下げる可能性を秘めている

GoogleはAR事業に本腰を入れて取り組んでいる

Googleのデバイス&サービス担当上級副社長Rick Osterloh氏は5月4日(現地時間)、MicroLED技術を手掛ける米Raxiumを買収したと発表した。取引の詳細は公表されていないが、以前The Informationによって3月に本件が報じられた際には、買収総額は10億ドルと見られていた。

Raxiumは2018年創業の、カリフォルニア州フレモントに拠点を置くスタートアップ企業だ。AR/VR/MR端末に欠かせないディスプレイ用の小型発光ダイオードなどを開発している。RaxiumのWebサイトによると、スマートフォンのSuper AMOLED画面のピクセルピッチ(1つのピクセルの中心とその隣の別のピクセルの中心との間の距離)は約50ミクロンだが、MicroLEDは約3.5ミクロンで構築できるとしており、同社が開発している「世界最高性能の超高密度モノリシックRGBマイクロLEDディスプレイ」は、「現在の世界記録の5倍以上の『前例のない効率』を誇っている」としている。同社のディスプレイ技術は、ほとんどのプロセッサで使用されているのと同じ種類のシリコンからマイクロLEDを製造することを目指しており、これは価格を大幅に下げる可能性も含んでいる。

The Informationによると、MicroLED技術は他のディスプレイ技術よりもエネルギー効率が高く、色彩豊かなARディスプレイの構築に役立つという。ジャパンディスプレイや中国Oppo、米Appleもこの技術の開発に取り組んでいる。

Osterloh氏は、Raxium社が構築するかもしれない将来のディスプレイ技術に関するブログ記事で、サイズと効率の両方に言及している。彼は、同社がGoogleのデバイス&サービスチームに参加し、「この分野の技術的専門知識は、私たちがハードウェアの取り組みに投資を継続する際に重要な役割を果たすだろう 」と述べている。

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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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