スマートホーム関係の機器は、専用Wi-Fiに分けて繋ぐのがオススメ

masapoco
投稿日
2022年3月6日 21:08
Smart Home

スマートホーム製品を使う中で、課題となるのが適切なセキュリティを備えた上で安定して稼働するWi-Fi環境の構築だ。例えば、これまでにスマートホーム製品の通信が不安定になったことがあったりしないだろうか?特にいろいろなデバイスが増えてくると、Wi-Fiは不安定になることが多い。安定して快適にスマートホーム製品を使うためにはどうすればいいか。その解決策の一つとして、いっそのこと、スマートホーム製品のWi-Fiネットワークを分けてまとめてしまえばいいという話をAndroid Authorityがまとめているので、今回ご紹介しよう。

スマートホーム製品のWi-Fiネットワークを別にした方がいい理由

簡単で安定した接続が得られる

第一の理由として、2.4GHz帯への接続が保証されていることが挙げられる。接続が保証されているとはどういうことか?まず前提として、スマートホーム製品のほとんどは、ネットワークへの接続に2.4GHz帯を使う。これは5GHz帯よりも通信距離が長く、消費電力も少ないからだが、Wi-Fiルーターによっては、一つのSSID(ネットワーク名)で2.4GHz帯も5GHz帯も接続できる物があり、その場合2.4GHz帯のデバイスが5GHz帯の反応を受け、一時的に接続が失われることがあるのだ。そうなると、スマートホーム製品の安定した接続が得られないことになり、支障を来す。そこで、2.4GHz帯への接続を保証するために、5GHzの通信と2.4GHz帯専用のネットワークを分けて利用するのがオススメだと言うことだ。

セキュリティの向上

次に、セキュリティの問題が挙げられる。最近では、スマートホームの通信は適切に暗号化されているが、スマートホーム製品からはスマートフォンやコンピューターなどのデバイスに簡単に接続できないため、独立したネットワークを構築しておくことはハッカーが付けいる隙を与えないことにもつながる。また、サーバーへの大規模な侵入や既知の脆弱性へのパッチの未適用など、メーカーの不手際があった場合にもネットワークが分離されていることは安全につながる。ごく少数ではあるが、製品のパスワードを変更できないように設定している企業もあり、そのような企業の製品は攻撃の対象となり易いことも注意が必要だ。

ネットワークの混雑を軽減する

地味ながら重要になるのが、ネットワークの混雑だ。Wi-Fiルーターは、非常に多くの同時接続を処理することができるように作られているが。多くのスマートライトを使用したり、細かなセンサーを数多く使っている場合、ルーターの接続限界に達する可能性がある。

Wi-Fi 6対応ルーターを使えば、ある程度この過負荷を回避することは可能だが、2.4GHzは11チャンネルしかサポートしていないため、トラフィックがすぐに輻輳してしまう。1つのネットワークの2.4GHzチャンネルに接続する機器を減らすことができるのならば、それに越したことはないだろう。

Wi-Fiネットワークを分離するための簡単なオプションは何か?

ルーターのゲストモード

最もシンプルな方法は、ルーターの「ゲストモード」で、独自のSSIDとパスワードを提供し、アクセスを制限することだ。しかし、この方法は帯域幅の処理方法を変更しないので、単純にセキュリティの向上のみが効果として得られる物である。

2.4GHz帯と5GHz帯で使うデバイスを完全に分ける

ほとんどの人にとって最適なオプションは、1台のルーターで2.4と5GHzの別々のSSIDを使用し、スマートホーム製品以外のスマートフォンやノートパソコンなどの大部分を5GHz帯に接続しすべてのスマートホーム機器を2.4GHz帯に接続することだ。これにより、セキュリティが向上し、デバイスは信頼できる帯域を使用するようになる。5GHzを処理できない古いルーターや十分な数の接続がない限り、追加費用はかからない。もし持っているルーターが5GHz帯に対応していない場合は、スマートホームの有無にかかわらず、アップグレードすることをお勧めする。

しかし、この方法にはいくつかの欠点がある。1つは、すでに設定されている場合は、各デバイスに割り当てられたWi-Fiネットワークを変更する必要があることだ。

2つの帯域をどのように分離するかによって、一方のSSIDに接続されたデバイスがもう一方のSSIDのデバイスと通信できない場合があり、手動操作が面倒になる場合がある。例えば、スマートフォンが5GHzで、照明が2.4GHzの場合、アプリに直接アクセスしたいときには、Wi-Fiネットワークを切り替える必要があるかもしれない。同様に、AirPlayやGoogle Castなどのメディアストリーミング機能も、デバイスが同じネットワーク上にあることが必要であるかどうかによって、動作が不安定になる可能性がある。

2台目のルーターを使うという選択肢

2台目のルーターを導入することで、帯域幅を効率的に確保し、スマートホーム製品をログインだけでなく、ハードウェアを介して独立させることができるため、理想的だろう。これは、最強のセキュリティ対策となる。実際、スマートホーム製品をインターネットから取り外したい場合は、何も中断することなくプラグを抜くだけでよいのだ。

ただし、2台目のルーターは過剰な場合もある。ほとんどの人は、ハードウェアの分離が必要なほど深刻な脅威に直面しているわけではないからだ。となると、別々のSSIDを使うのが、コストの面からも現実的だろう。

ネットワークを分けない方が良い場面はあるか

例えばアプリを使ったコントロールが好きで、かつスマートフォンを5GHzのWi-Fiに接続している場合、ネットワークが別の製品を制御することが出来ないといった問題が起こる可能性がある。もうひとつは、AirPlayやGoogle Castを定期的に使用していて、それらが特定のデバイスで引き続き機能するかどうかわからない場合だ。

しかし、可能であるならば、ネットワークを分けておくことはお勧め出来る。セキュリティはもちろん、アクセサリーをオンラインにしておくことが何よりも重要だ。なぜなら必要なときにデバイスがオフラインになってしまっては、スマートホームの利便性が損なわれてしまうからだ。



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